Posted by Y.M. on February 07, 1998 at 04:26:19:
一般に難しいと思われているGREの言語セクションについて、思うことを書いてみたいと思います。
GREは「言語(英語)」「数学」「論理」の3セクションからなっていて、それぞれ最低点が200、平均点が500、最高点が800点になるようになっています。一般にトップスクールに行く場合、言語と数学の合計点が1200とも1100とも言われているので、数学で750点とれたとしても、言語で450点なり、350点が必要になるわけです。
GREの「言語」の問題、見た事ある方になら分かってもらえると思いますが、その難しさたるや、尋常ではありません。TOEFLで600点を越える人でも平気で300点そこそこ、まま200点台、になってしまうものです。
この「言語」セクション、「語彙」と「読解」の2つからなっていますが、ストラテジーとしては、「語彙は難しいから捨てる。読解でなんとか点を稼ぐ」と一般に言われてきました。アルクが出している(た?)『GRE受験対策』という本に出てくる体験談を読んでも、多くの方々がそう書いてあり、一時通った予備校でもそう言われました。当時はそうなのかな、と思い、“だとしたら絶望的だなぁ”、と思っていました。なぜなら、はっきり言って、GREの読解問題なんて、読メマセン! だって難しいもの!
「読解苦手、暗記なら何とかなる」タイプの僕のとった方法は、まったく逆でした。すなわち、「読解捨てる。語彙で稼ぐ」でした。でも「どうやって」、というのが問題です。町売りの「TOEFLの単語帳」なんて、全く役に立ちません。というのも、そもそもTOEFLはネイティブにとって「生活用語+α」のレベルの単語が問われているのすぎず、一方GREは彼らの中でも特に「知的特訓を志す人々」の語彙力を問うレベルであるからです。また英字新聞や雑誌なんかで、「知的」な新出単語を拾っていったら、莫大な時間がかかってしまいます。はたまた参考書などについている、「GRE頻出単語一覧」というものは、どうも志が低いというか、付け焼き刃的というか、質量ともに「覚えても無駄」っぽい印象があります。こうなるともうお手上げのようで、対策方法がなさそうです…。いえ、実はあるのです。ネイティブが使う、単語帳を使います。それも質の高い。
@Barron's "1100 Words You Need to Know" ISBN: 0-8120-1620-3
ABarron's "601 Words You Need to Know to Pass Your Exams"
@ はTOEFLで600点を目指す人にも有益な単語帳です。ストーリーの中で単語を覚えさせるようになっており、新出単語も文中に、繰り返し何度も出てくるなど、「覚えさせるための配慮」を、ひしひしと感じます。「こんなに念入りに作ってくれてるんだから、途中で裏切れんわな…」と思わせもします。
A は@の続編であり、難度がアップ、まさにGREやSAT用に作ってあります。…というか、「ETSの問題作成チーム、ここから拾ってるんか?」と疑ってしまうほどの的中率です。試しに、この本を辞書代わりに、GREの問題解いてみて下さい。友人曰く「悪魔の書」です。…ただ、TOEFLとはレベルがかけ離れているので、TOEFLが550点に届かない人が使うと火傷(やけど)します。
両書とも、日本のちょっと大きな書店に行けば置いてあります。僕は実家が東京・八王子にあるのですが、駅前の三省堂にもバッチリ積み上げられていました。ただ、あまりこの本のスゴサが流布されていないようで、いつ行っても「同じ高さ」だったのは残念でしたが…。
僕は大学院に入る前、単語帳、それもネイティブ用の単語帳、片っ端から「買って」ましたが、"Word Smart"などに比べると、この2つは@単語セレクトのうまさ、A暗記のための工夫、の点で比べ物になりません。是非お勧めします。
「単語を覚える」という事を趣味的に考えておられる方、もしくは特定の目標を設定されずに学習されている方には、こうした単語の学習は、それこそ「付け焼き刃」的なのかもしれません。ただ、語学取得は「手段」であり、テスト突破も「手段」であり、留学それ自体さえ「手段」であり、その先にある、人生の目標にむけて突進したい人には、他の単語帳めくっている暇はないと思います。僕はGRE、最初受けた時、「言語」が280でしたが、この2つやったら450になりました。後輩にこの本やらせたら、290から490になりました。3ヶ月でっせ。彼が今、ダートマス大学の医学部大学院にいるのも、僕が今、ニューヨークの大学院にいるのも、実はこの本のおかげなのです。
この本で覚えた単語を教科書の中に見つけると、「やあ!久しぶり!元気だった?」と声をかけてしまいたくなります。その単語を隣りのアメリカ人の同級生に、「この単語の意味知ってる?」なんて聞かれると、もう…!!
GREのシーズンを迎え、思い出したお話でした。